いつか鋼鉄の蝶が [やけくそ]
いつか鋼鉄の蝶が
すらすらと絶え間ない流れの上で
一瞬の隙を突き
悶狂う溶岩の赤々とした接点に
落下し続ける花びらとして静止する
鈍色を刻み込んだ羽根の
渦を巻いた紋様は分岐し、交差し、
絡み合い、ねじれ、襞を折り
箱のなかの箱のなかの箱を開け
らららららと音階を昇り降りする
それと指すより簡潔な
蝶の脚が立っているのは
そこにありながら何処にもない所
星を崩す轟きとともに
蝶の腹が息づく音
戦慄を帯電したまま
一撃で全てが殺到する
わさびの光が斜めに射してくる場所
空の両手を光に濡らしてはいるが
恐れと喜びを携えて、この歌をうたう
すらすらと絶え間ない流れの上で
一瞬の隙を突き
悶狂う溶岩の赤々とした接点に
落下し続ける花びらとして静止する
鈍色を刻み込んだ羽根の
渦を巻いた紋様は分岐し、交差し、
絡み合い、ねじれ、襞を折り
箱のなかの箱のなかの箱を開け
らららららと音階を昇り降りする
それと指すより簡潔な
蝶の脚が立っているのは
そこにありながら何処にもない所
星を崩す轟きとともに
蝶の腹が息づく音
戦慄を帯電したまま
一撃で全てが殺到する
わさびの光が斜めに射してくる場所
空の両手を光に濡らしてはいるが
恐れと喜びを携えて、この歌をうたう
2014-12-19 07:50